毛虫の天敵を求めて
近くの公園に大量にいた ヨコヅナサシガメを庭木の害虫対策として適切かどうか評価している。
庭木の害虫で、義母からきつく言われているのはイラガの種類。幼虫に棘に毒があり非常に危険ということで、毎年農薬で防除すると言われていた。実際、去年の秋にカキを収穫した時に、イラガの幼生が大量に葉の裏にいたときはゾっとしたものだった。今年から松山に住むことになり、子供もいるので極力農薬は使いたくない、という要望を挙げて、とりあえず薬の使用は保留として、様子を見ながらいこう、という話になった。
そこでイラガほか庭木の害虫対策の筆頭として挙げたのがサシガメ。サシガメなどの肉食性カメムシは、対象の体液を吸うタイプの捕食者で、水生昆虫のタガメやミズカマキリと同様である。ただし捕獲肢がないため、相手を押えつけて襲うということはできないらしい。
飼ったこともないし、知識として知っているだけだったので、とにかくどんなものかをプラケースに入れて1月ほど飼育してみた結果、次のようなことがわかった。
毛虫、イモムシ類をよく捕食する
想定通り、自分よりも小さい毛虫、イモムシ系に対しては非常に積極的に捕食した。チャドクガ、マイマイガの毛虫や、アゲハチョウの幼虫などをあたえたところ、毛虫の棘にもまったくひるむことがなく、近づいて口吻を刺しこんでそのまま体液を吸っていた。
自分より大きなものは捕えられない
自分より大きい獲物には消極的で捕食できなかった。例としてはジャイアントミルワームやシャクトリムシの大型のものなど。ただし相手が死亡していれば、近付いて体液を吸うようだ。
素早いものは捕えられない
例としてガやハサミムシなどはすぐに逃げられてしまい捕食できていなかった。これは捕獲肢がないためやむをえないのかな。
外殻があるものは捕えられない
口吻を関節の隙間に刺しこめばしとめられるとはいえ、動いているものに対してそのようなことはできないようで、ダンゴムシ、カメムシなどは生きているうちは捕食できていなかった。
これらの実験の結果、毛虫に対してのヨコヅナサシガメの天敵としての可能性は立証できた。あとは実際に庭木に離しての効果を調べたいのだが、すでに20匹以上をカキの木やカシの木などに離しているのだが、とんと姿を見せない。もしかすると鳥に食べられてしまったか、まだそれほど餌となる毛虫が発生していないため、他に移動してしまったか。
サシガメに定住してもらうためには、餌となる毛虫などが一定数以上いなければならない。このあたりが系としてのバランスの難しさなのかもしれない。いきなり放しても、すぐに住みつくというわけにはいかない...そう、システムは一度には作れないのだ。
今年はしばらくは、木を眺めて毛虫が発生していないかをチェックする週末になりそうだ。
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