アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

自分もレビューワーとして参加した本書がようやく発売されることになりました。

本書は、自分の中では2005年から2008年にかけて出版されたAgile関係の書籍の中でも もっとも重要な本の一冊 と位置付けています。 なぜならば、アジャイルな計画づくり(Planning)と見積り(Estimating)において、これほどまでに実践的な本は他にないからです。 また 価値あるソフトウェアを生み出し、育てていく という点について、計画づくり、見積り、そして優先順位付けなどの実践を通じて、読者に伝えてくれるからです。

そして、この本には個人的な思い入れがあります...

原著が発売された2005年末、私は訳者の1人である角谷さんと原著を手に入れて、ここに書いてあることを実際に試しながら、  TRICHORDを作っていきました。 プラクティス大集合の中には、本書で学んだプラクティスが含まれています。そしてTRICHORD自身も、この本に大きく影響されています。本書を読んだ後に、平鍋さんの  かんばんボードによるプロジェクトの見える化を読むと、その片鱗が伺えるかもしれません。

その後、2007年に訳者の1人である安井さんと、日本で最初に行なわれた認定スクラムマスタートレーニングに参加した時に、見積技法と計画づくりの参考書としてこの本を紹介されました。筆者のMike Cohn氏は、1990年代からのScrum実践者で、認定スクラムトレーナーでもあります。本書でも紹介されている狩野モデルや、優先順位付けのプラクティスについても、Scrum Allianceより新しい情報を入手して  APO日記 の中で紹介したり、実際に利用しました。

昨年、Agile2008に参加して、Mike Cohn氏のセッションの人気と共に、 本書がいかにスタンダードであるか がよくわかりました。

原著より3年数ヶ月遅れの2009年、邦訳版が出ることは、大きな一歩であると感じます。是非御一読ください。