オブラブ2009夏イベント

はじめに

先日、2009/07/07にオブジェクト倶楽部の夏イベントが開催されました。私はその中で、 Visual Thinking をテーマにワークショップを開催しました。今回のテーマである「流行らせたいもの」という観点で行くと、電波系^H^H^H生成の原則である Nature of Order 、世界の繋りを知るための システム思考 、人と人の協同作業の原点を理解するための Peter Sangeの著作 、持続可能な社会を構成するために必要な考え方とそのソフトウェア開発における適用の仕方、などなどいろいろあるのだけど、去年からウズウズして仕方のないナプキン裏本のビジュアルシンキングを題材にしてみました。

平鍋さん

今年の UK Lean Conference に行かれる平鍋さんの講演。先日、 LK2009 の資料を眺める会をやった時にも話してたけど、海外のLean & Kanban への流れは、かなり加速しているみたい。そんな中、日本から物申す平鍋さんの存在は限りなく大きい。来年のAgile2010では、自分も再度チャレンジ!!(今年は落ちました...)

Visual Thinkingについて

元ネタのナプキン裏本(超ビジュアルシンキング)は、 ビジュアルを利用した思考フレームワーク であり、 絵のセンスがなくてもなんとかなる という自分の発見をベースに、WSを企画しました。しかし時間制約の中でどこを残し、どこを落すかという選択に直前までかなり悩んで、結局見せ方のフレームワークである SQVID は触れずにいくことにしました。どうにか講談社様に連絡をとって、書籍の提供(=協賛)にこぎつけられたのは、 ngtyk のGJの賜物でした。 (UPした資料、フォントがおかしくなってるけどごめんなさい。MacのOpenOffice.orgだとヒラギノがちゃんとでない...)

当日、直前まで書画カメラが使えるかわからない状況の中、人だけが続々と増えていく様は、かなりの焦りがありましたが、はじまると話しすぎて時間が足りなくなるというオチですみませんでした。更に、 参加者の 絵を描く ということに対する抵抗感についての対策が、甘かったようでした。線を引く、ウォームアップ的ワークが必要だったようです。しかし会場内に赤ペンの人がまったくいなかったのが正直意外でした。きっと現場ではホワイトボードの前にすぐ立つ人達なんだなw

オブラブ懇親会の時に参加者に5段階評価をしてもらっていたのですが、0(!)〜5と幅がありました。でも実際にやってもらうことで 6Wの順番で、6-6ルール(モデルっていっちゃってた!)で絵(のような何か)を描いていくことで、思考の整理、視覚にすることのフィードバックの重要さ、具体的には、量や関係性の直感的把握、数値情報をマルチプロットチャート上にマッピングすることにより現れる関係性、視覚からの想像力の利用について気づいてもらえたら幸いです。

参加していただいた皆さまに感謝!!です。

次回(いつ?)は、もっと「描く」ことに集中したミニワークを盛り込んだワークショップをやりたいと考えています。

#そういえば、本家サイトでダウンロードできるCodexやSQVIDのPDFは翻訳版が配布されないのかな?

http://www.thebackofthenapkin.com/tools.php

HELP! ME!

kompiro がセッションオーナーをしたHELP!ME!というワークショップのスタッフお手伝いをしました。まず最初に自己紹介のための付箋をかき、その後に問題や悩みを付箋として書き出す。以降は3人グループになり、自己紹介、悩みを一人づつ提示し、それに対して質問をしたり、アドバイスを付箋で書いて貼り出す、というワークを全員が一回は回るようにする、という内容でした。

最初に素振りをした時には、over 35の人が集まると、普段仕事上では口に出すことがない悩みを正直に言うことによって、互いの抱える問題の共通点が見えてくる、問題を他人にざくっと切ってもらえることの爽快感、などがいいね、という評価でした。前日に素振りをした時には、まずやり方を覚えるのに時間がかかる点がちょっと気にかかっていました。そのあたりは、当日スタッフが率先してリードするということでなんとかなる、ということにしました。

当日実際に開始してみると、まず参加者の積極的な参加、つまりは正直な悩みの提示と、それに対する真摯な意見交換にうまく助けられて、全体としてよいムードになっていました。特にグループ毎の悩みに対するディスカッションはとても楽しそうで、私は全体の見回すファシリテータ役だったのにも関わらず、「ちょっといいですか、これにはねー、いいアドバイスがあるんですよ」とか言って、割り込みで付箋を書き出して参加してしまったくらいです。

このワークの利点は付箋に書き出す点にあると考えます。まず自分の中にぼんやりとある悩みや問題を書き出すことで、客観的に対峙することができます。そしてアドバイスを付箋に書き出してもらうことで、単なるアドバイスを聞いた、というよりも、その場のコンテキストが保持されたより多くの情報を持つ記録という意味合いが強いと言えます。あと普段の仕事仲間には言えない悩みでも、まったく利害関係のない部外者にだからこそ素直に言えるという利点もあります。これは私や あまのりょー さんが去年参加していた リーダー塾 での経験も踏まえて確実に言えることです。セッションオーナーのkompiroが、イベントに出るとすぐ人に悩みを打ち明けるという経験があり、その経験から「外部の人に話すと、違う視点からの意見が聞ける」という気づきがこのセッションの源泉になっています。様々な価値観を持つ人の視点から物事を見つめて、本質的な解を探索するというのがいいんですね。

タイトルは HELP!ME! ですが、実は「Listen to me!」なのかもしれないなーと思ったり。

オブラブ全体について

今回は、かなり裏方にまわったせいもあり、平鍋さんの基調講演と、スタッフ参加したHELP!ME!以外はほとんど話を聞いていませんでした。招待講演となった t-wada さんや、 小井土さん の講演も期待通り好評のようでした。よかったよかった。

2003年の第1回のイベントからオブラブ中の人である私からすると、2009年のこの夏イベントで13回目ということに驚きます。ここ2〜3年は、中の人たちの頑張りにより、私などは、ほとんど用をなさずともイベントが回るようになっています。確実に世代交代が行われていることの証しです。

そんな中、ふとLTの碁石投票の準備中の机を見た時に、碁石を入れる投票用の袋が並べられ、袋が倒れないように机に固定されているのに気づきました。これは私が最初の碁石投票の準備の際にやった小さな対策なのですが、このような細かい気配りですら、そのまま継承されていることに気づいて「これが受け継がれていく」ということなのかな、と感慨深い気持になりました。